実験等でこんな経験はありませんか?
ん? もっと高いはずなのに・・・
想定していたオゾン濃度よりだいぶ低い値を示したり。
最初は低かったのに何時間後には
想定していたオゾン濃度を示したり。
実はオゾンをサンプリングする配管にも原因があったりします。
オゾンの測定に適しているとされるフッ素樹脂、
ステンレス(304や316など)、またはガラス。
特に低濃度のオゾンを測定する場合は誤差を防ぐ為にも
事前のひと手間が大事になります。
小さな変化を知りたい低濃度にとって、
この誤差は命取りとなってしまいます。
では配管をどうすればいいのでしょうか。
答えは馴染ませることです。
準備運動無しで走ってもいい結果は出ないのと同じように、
配管もウォーミングアップなしでは本来の力は出せないのです。
配管内(ここでは新品の配管材)にはオゾンを吸着・分解しやすい
有機物が付着している事があります。
そのような状態でオゾンを流してしまうと
オゾンモニタに届くまでに減衰してしまうので、
オゾンガスを事前に通気して下さい。
配管の内部がオゾンに馴染んで
オゾンの減衰を抑える事ができます。
オゾンモニタのウォーミングアップも大事ですが、
配管のウォーミングアップもお忘れなく!
※配管の材質、距離、径、合わせてオゾン濃度によって
馴染みの時間は異なります。
参考までに当社が行った実験では
オゾン濃度:0.8ppm、流量:1.5L/min
配管:外径8mm、内径6mm、長さ4mのとき
フッ素樹脂:約15分 (減少率1%以内)
ステンレス:26時間 (減少率10%以内)
となりました。